第十八話 「鋳鉄とは・・・鋳鉄のC・Si量の決定」

納谷喜郎


 鋳鉄の化学成分はJIS規格において、鋼材のように厳しく定められておりません。

参考資料として、ある幅をもって鋳物屋に任されていますが、要は、受注した鋳物に適した成分や、その会社の独自の経験に基づいて決めています。JIS規格はもとより、参考書にも範囲として数値を決めていますが、もっと正確に設定しなくてはならないし、役に立たないと思うのです。

鋳鉄とは、C・Siが入っているので、その特長を存分に発揮できるのです。

私は色々な失敗を重ねながら修正してきました。

表1は主要成分と強度の関係を示しています。

皆様も、この表をご覧になってそれぞれの考えをお持ちになったと思います。

ここで言えるのは・・・引張強さが出るならばC%は高いほうが良い・・・ということです。

これは、鋳造性に優れているからです。

もう一つ「成熟度」という聞きなれない言葉が出てきます。

言うまでもなく、100を割ってはいけません。105〜108あれば十分です。

この価は常時測定するものではありません

自分の工場の溶解設備。例えばキュポラ、低周波炉、高周波炉、エルー炉等々の溶解炉や使用している砂型や鋳造設備によって、固有な諸条件を持っています。そんな条件下で作られた鋳鉄をC・Si等の成分範囲でそれが適切であるかをあとからチェックする・・・ということなのです。

問題はCを高くしても、なおかつ強度の出る成熟度の高い材質をいかに作り上げるかなのです。

これまでを要約すると、次のことが言えます。

@黒鉛の量を減らす
A基地を強化する
BA型黒鉛の析出をなるべく細かくする。

さて、どうすればこうなるのか!?これを次の十九話に話しましょう!